さなみん

石をひとつ投げ込んでみる心のなか

誰にも勧めない

心を寄せた場所とか、揺さぶられた映画とか、惹かれた本とか、誰にも勧めない。

だって、私の感動は私だけのもの。

私のそれまでの経験や心の軌跡があったから生まれたもの。

 

誰が見ても可愛いと思う赤ん坊に私が傷つくように、私が勧めたものが、誰かを傷つけるかもしれない。

ひとさまの事情も知らないし、心の内は、なおわからない。

 

勧めていただいて、困ることもある。

私は、ディズニーのキャラクターを可愛いと思えないし、ジブリのアニメも観たいと思わない。

ハルキ、にもしっくり来ない。

トイレにあいだみつをの色紙なんかが飾ってある居酒屋には、2度と行く気がしない(^_^;)

泣かせるぞー、感動させるぞー、というのが苦手。

俺様は賢いんだぞー、偉いんだぞー、というのにもうへっと思う。

 

誰かの名言は、その人のそれまでがあったからこそ生まれ、その後のその人を支えたのであって、すべての人にあてはまるはずもない。

「普遍」なんてものは、ほんとうはないんじゃないかと思う。

だって、みんなそれぞれ、違う親から生まれて、違う環境で育って、違う価値観を持って生きているんだから。

それだから、ほんのささいな共感が嬉しいのだ。

 

それぞれ、心を震わせるものが円のようにあって、たまたま、誰かと境を接する。

あなたの色とわたしの色が重なった、どら焼きの断面みたいな部分だけが、色を交え、ちがう彩りになる。

意図のない、不意打ちの幸せ。

だから。

誰にも勧めない。

誰からも勧めていただかなくていい。

 

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慈雨にもなれば、酷雨にもなる空模様。

言葉と同じ。

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